じゃじゃーん!いつもと雰囲気の違うサムネ画像で、思わずクリックしていただきましたか?
そうなんです。なんとアインベルク開店9年目にして、初めてのコラボ企画!
この度、岩手県一関市に創業して40年を超える老舗のハム・ソーセージメーカー「有限会社一関ミート」さんよりありがたくもお声がけをいただきまして、春をテーマにしたソーセージを一緒に開発することになったのです。
気になる完成商品の紹介の前に、ちょっと語らせてくださいね。
ハム&ソーセージが大好きな方でしたら一関ミートさんをご存知かもしれません。
私が一関ミートさんのお名前を知ったのは約4年前、当店で “骨なしアイスバイン” を出し始めた頃のことです。
(アイスバインについての過去ブログ記事 → 『アイスヴァインじゃなくてアイスバインでした』)
ドイツの家庭料理の定番といわれる「アイスバイン」、豚すね肉の煮込み料理です。本場では骨付きのものが一般的なようですが、当店では丸ごと食べられるように骨を抜いた状態の塊肉を柔らか~くなるまでボイルして販売しています。
今では「はいはい、アイスバインね」って感じのアインベルクのお客さま方ですが、当初はショーケースの上にどーんと置いてあるなぞの肉塊を恐る恐る見やり、「これって一体何ですか?!」と尋ねてくださる方が大半でした。そうですよね、こんな大きなお肉の塊、スーパーでは売っていないし、どうやって食べたらいいのか想像もつかない…。
そんな中、一組のお客さまがこのアイスバインを見るなり、「あー!アイスバインがある!!やったー!!!」とハイタッチ。聞けば、一関市で行われたビアフェスで焼いたアイスバインを食べて以来、あまりの美味しさに忘れられなかった、とのこと。
こうして私は、そのアイスバインを作っていらっしゃるのが一関ミートさんという会社だと初めて教えていただきました。
そして「焼いたアイスバイン」って何…?
店主に聞いてみると、「あー、"シュバイネハクセ" だよ」と即答。店主は一関ミートさんのことはすでに存じ上げていたようでした。
”シュバイネハクセ Schweinshaxe ” は一関ミートさんが作る数ある商品の中でもかなり人気のアイテムのようです。
(一関ミートさんオンラインショップより写真引用)
すっごい豪快な料理!こんなザ・ドイツ的なお肉をイベントで出せるハム屋さんに超リスペクト✨
さらに一関ミートさんではドイツ食肉マイスターの資格を持った方が製造なさっていらっしゃることを店主から聞き、すごい会社さんだ~とさらにリスペクトが深まりました。
私がそんな敬意と羨望の念を一方的に寄せていたところ、一昨年、仙台のビアフェスに出店していた一関ミートさんにご挨拶をさせていただく機会に恵まれました。もちろんシュバイネハクセもいただきまして、これがなんとビールに合う、合う!
ちょうどその時にSNSにアップしていた写真を見つけました ↓
「シュバイネハクセが写っとらんやないかい!」ってつっこみ、聞こえてますよー😓
間違いなくビールは進みます😋 ぜひ本物は皆さまご自身でお試しになってくださいね♪
…ということで、前段が長くなりました。
こんな経緯でお近づきになれた一関ミートさんの社長様が、昨年末に当店を訪ねてくださいました。
先方としても初めての試みとして、他社の職人同士がインスピレーションをぶつけ合って新たな商品を作るコラボ企画をご提案くださったのです。
先方からの意外なお話に私はびっくり!
店主の反応はというと、内側からもぞもぞ熱いものが湧きだしてくるような目の輝きをしています。
ちょうど年末は繁忙期真っただ中で余裕がなく、年明け2月くらいから具体的に話を進めましょうということになりました。
これまで私は、店主が別の会社や職人の方と共同で何かをするということが想像できませんでした。
日本を代表する大きなハム企業はいくつかありますが、私どものような小さなパパママショップを含めても競合がたくさんひしめく業界ではありません。
店主は幸いにもハンス・ホールベックという茨城県にあった名店(惜しむらくは閉店なさいました)で、ドイツ食肉マイスターであるお師匠さんに師事し腕を磨くことができました。本場ドイツでの修行経験はないものの、国内で活躍する諸先輩方との交流を通じて知見を深め、自らの感性を信じて自分の作るべきものを見定め、そしてアインベルク開店に至りました。
それ以降は、自分の味がぶれるのが嫌だとSNSなどは一切見ず、積極的に他店のリサーチをすることもなく、ただ黙々とアインベルクの製品作りに邁進してきた……ように私には見えていたのですが、その実、生業が9年目となってそろそろ何か刺激を求めていたのかもしれません。そんなタイミングでのお声がけとは、ソーセージの神様の差配でしょうか。
さて、肝心のコラボ企画。お題は「春の到来を感じるソーセージ」に決まりました。
本場ドイツで春を告げる植物といえば "ベアラオフ Bärlauch" 。ドイツ語で「熊ネギ」という意味で、日本で知られる「行者ニンニク」に近くニラやニンニクような強い香りがします。
ドイツでは3月上旬から2か月間ほどしか自生しておらず、ソーセージなどのお肉料理の他、スープやソースなどにも使われるハーブです。(写真はWikipediaより)
そんな春を象徴するハーブを使うことを条件に、一関ミートさんとアインベルクの職人がそれぞれのセンスと腕を生かした春のソーセージを作ります。
2月上旬、一関ミートさんの工場を訪問してマイスターと対面での打ち合わせを行いました。
アインベルクの小さな工房とは異なる本格的な製造設備、使い込まれいぶし銀に光るカッター、仕様の違うこだわりのスモークハウス、そして何よりマイスター石川工場長の圧倒的な経験と知識に基づくひらめき、引き出しの多さ、言葉少なくともあふれ出す職人気質のオーラ… 。
仙台に戻ってきた店主に、「どうだった?」と聞いても「いや~、(うんうんと一人うなづく) 良かったよ、行って良かった。本当に…」と多くを語ってくれないのですが、断片的な話から察するに、きっと職人同士にしか通じえないやり取りをしたんだろうと思います。私にもそんなカウンターパートが欲しいなぁ…。
商品販売は3月からと決まり、急ピッチで試作を重ねてなんとか期限に間に合うようにアインベルクの新作、春のソーセージが出来上がりました🌸 こちらです ↓↓↓
“ ベアラオフ・ブラートヴルスト Bärlauch Bratwurst ”
行者ニンニクの風味たっぷりの焼いて美味しいソーセージです。結着剤不使用なので食感は柔らかめ。香ばしく焼いたお肉から染み出るジューシーな肉汁とパンチのあるハーブのハーモニーをお楽しみください。無塩せき(発色剤不使用)ですので、添加物を気になさる方にも安心して召し上がっていただけます。
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一方、一関ミートさんはまったく違うタイプのソーセージを完成させていらっしゃいました✨ ↓↓↓
“ 春のヴァイスヴルスト ~ ベアラオフヴルスト Bärlauchwurst ”
ヴァイスヴルスト特有のふわふわ食感が何よりも春らしく、行者ニンニクの香りの強烈さを抑え気味にしつつも豚肉の旨味との絶妙なコントラストが実現された印象的なソーセージ。食した後に広がる多幸感が春の訪れに心躍る気持ちとシンクロして思わず笑顔になってしまう一本です。
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この素敵な宣材写真、一関ミートさんのSNSから許可を得て拝借しております。
今回のコラボ企画は、最終的にはそれぞれに製品を完成させましたが、ソーセージのタイプやレシピの微妙な調整について情報や意見を交換をしながら作り上げたものです。
互いの製品レビューについても、まとめてくださっています ↓
私の力量ではこんな素敵なビジュアルは作り出せず、何から何まで一関ミートさんの力を借りております。
本当にありがとうございます。
さすが歴史のある老舗企業でいらっしゃる一関ミートさんですが、私たちにお声がけくださった社長様は3代目、まだ20代という、失礼を承知で言えば私たちよりダブルスコア?お若い方でいらっしゃいます。
ぜひ一関ミートさんのインスタグラム(ichinoseki_meat)をフォローしていただきたいのですが、ものづくりの職人に対するリスペクトと魂を込めた製品作りを何より大切にする企業姿勢がまっすぐに伝わってきます。
今回のレシピ共同開発企画に対する想いを、一関ミートさんのインスタ投稿より抜粋してご紹介します。
本来、ものづくりにおいて、レシピや設計の公開は、
デリケートなもので、あまり公開したがる人はいません。
(中略)
同業者と組む事は、一見、競合を取り合うように見えるかも知れませんが、
更に良いモノを作るために、お客様に楽しんでもらうために、
その力が必要であれば向き合う。
そんな気持ちや思いが、お互いを高めあって、
このハムソーセージ業界を盛り上げ、
スーパーで買える “あらびきウィンナー” 以外の
選択肢・楽しさをより多くの人に伝えたい。
今回はそんな思いで挑戦をしました。
この選択が正しいのか分からないけど、お客様のために、ハムソー業界のために、何より職人自身が進化していくために、社長としてこの決断に至ったと結んでありました。
アインベルクをそのパートナーとして選んでいただき、本当に光栄です。
店主が今回感じたこと、学んだこと、考えたこと、すべてが職人としての進化の糧となり、お客様の喜びにつながれば、私たちにとっても本望です。
長々と書いてしまいましたが、ぜひ二人の職人が作りだした新作をお試しいただければ幸いです。
各商品はそれぞれの製造店でのみ販売します。
アインベルクでは店頭販売のみとなりますが、一関ミートさんの商品は同工場直売所で購入できる他、オンラインショップでも販売なさるとのことです。
二人の職人、ふたつの味。どうぞ召し上がってみてください。




















