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「手造り」というスパイス

昔から(といっても7歳になりたての)娘は、「なにかをつくる」のが大好き。お店でしばらく待っていてもらわなければいけないとき、ダンボールがあれば2時間は創作活動に没頭して一人遊びをしてくれるので大変助かるのです。

 

そんな娘が最近休みの日にせがむのがお菓子作り。

 

これまでは休みの日は自分(私)が休みたいばかりに、あれこれごまかしてスルーできたのですが、小学生になったらもうこちらの言い訳が通用しなくなってきました。

 

先週のアップルパイ作りに続き(パイシートを使ったのでめちゃ簡単だった!)、昨夜はチョコチップスコーンに挑戦。

 

スコーンって、冷やしたバターが溶けないように手早く混ぜたりしないといけないのですね。冷え性の私の手ならうってつけなのですが、娘はすべての工程をやらないと気が済まない。

 

娘の小さなお手々はそれはそれはいつも温かい。案の定、生地はちょっとだらけてしまって、最後の成形では「やりづらい!!」と短気を見せる娘。

 

それでもなんとか三角形に切って、卵液をジャブジャブ塗りたくり、オーブンに投入。オーブンの前に持ってきた椅子に、18分にセットしたタイマーを手にして座り、カウントダウンの発声。焼き上がるのが待ち遠しい気持ちがよく伝わります。

 

21時をとっくに過ぎた頃、ちょっと粗い見た目ですが、手造りスコーンが焼き上がりました。当然 "食べないと寝ないぞ" と小鼻を膨らませて、娘は牛乳をコップに注いで準備万端。 

 

 

「おいしいー!おいしー!」と満面の笑顔に溶けたチョコレート。「もう1個食べたい」と欲を見せる娘に「調子に乗るな」と一喝する夫。天板に残るスコーンを名残惜しそうに見やりながら、娘はすごすごと歯を磨きにいきました。

 

翌朝、クリオネのように透明な寝ぼけ顔の娘の第一声は、「スコーン、ちゃんと残ってるよね?」でした。

 

手造りは最高のスパイスですね。自分の口に入るものをがんばって丁寧に作って美味しく食べる。子どものときにこんな経験をすることがとても大切なんだなーとあらためて思います。

 

もっと大切なのは、親の私が面倒くさがらずに子どもの意欲に寄り添うことなのですが…。